「ひと・人」古賀 由希子さん: 子供たちが自然の中で自由に遊べる未来のために。
2019/07/25 23:27:00 |
ひと・人 |
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古賀由希子〈こがゆきこ〉
プロフィール
北区生まれ北区育ちの下町っ子。幼少の頃は、荒川土手や畑を走り回る、 生き物や土が大好きな少女でした。自然環境をこよなく愛し、4人の子育て真っ最中の素敵なママさんです。
自然と遊ぶがキーワード
ひとから「何をやっているひとなの?」と聞かれると「色々とやっているひと(笑)」なのですが、主に次の2つが私にとっては主な活動です。
まず1つが、 北区で子どもの遊ぶ場をつくる会(任意団体)の副代表として、プレーパーク運営に関わっています。 プレーパークとは、「禁止」を取り払った遊び場で、木工作、どろ遊び、水遊び、 穴掘り、木登り、かまど、ロープ遊具など、自分の好きなことをして遊べる環境を提供しています。 現在は、北区いなり公園で、週に1~2回程度開催しています。 北区での活動自体は20年という歴史がある活動なんです。活動に参加し始めた頃は、小さなわが子を連れて遊びに来ていたヤンママだったのですが、(ヤンキーじゃなくてヤングです。念のため) 共感の輪を広げるためにイベントや講演会を企画したりして子どもとともに成長してきました。
もう1つは、 畑事業です。現在は、さいたま市見沼にある畑を借りて、無農薬で野菜などを栽培して います。じゃがいも掘り、さつまいも掘りや、流しそうめん大会などのイベントも企画して、子どもたちに、土に触れる機会を提供しています。都会で土や農のある暮らしを実現したいという思いから始めました。NPO化も視野に入れています。
きっかけはママ友との出会い
一人目の子どもを出産し、子育てしているときに、 あるママ友と出会ったことが大きいですね。 その方は、子育て支援を積極的にされていて、後に川口 市でNPOを立ち上げた方でした。彼女と行動を共にするようになって、ネットワークも 広がっていって、とても刺激を受けました。 そうそう、彼女と、ある食農フォーラム に参加したんです。 そこでどなたかの講演を聞いている最中に、私の幼少期の自然体 験のイメージが走馬灯のように蘇ってきました。鳥肌が立ちましたね。母がくれた台所 の野菜くずの種を、いつも遊んだ公園の片隅で、収穫を夢見て一生懸命育てた記憶が わーっと降りてきて、それが私のミッションなんだ、と直感的に感じたんです。その時、都内に「農のあるプレーパーク」という活動があるのを知って北区にも!!と思い始めました。 この出来事がきっかけですね。
夢中で遊んだ幼少期
幼少の頃、近所の土手に行くと畑が少しだけ残っていて、そこで遊ぶのが大好きでした。土を掘ったらカブトムシの幼虫が出 てきたりして楽しかった~! バッタなど他の生き物たちもたくさんいて、たくさんの子どもたちが泥んこになって遊んでいました。 そういった場所で、四季を感じることが大好きでした。季節の花々や実がなる雑草はおままごとの食卓をつくり、秋になると 草むらの雑草の紅葉に感動したり・・とにかく、自然に触れるのが大好きで。 母が半ば強制的に(笑)自然に触れる場所へ連れて行ってくれたことも大きいです。 荒川 の土手で虫取りをするのが、我が家の秋の恒例行事でした。いろんな種類のバッタやイ ナゴを大きなケースにいっぱいになるほど夢中になって採っていたのを覚えています。 海へもよく行きましたよ。 葉山の磯で海の生き物たちと出会ったのも楽しかったですね。
自分らしさは「自由」
土、畑、海などの「自然」のどんなところが好きかというと、自然は見返りを求めない・・ですかねー (笑)
ひどい話ですが、葉っぱをちぎっても、作物を引っこ抜いて も、虫を捕まえたとしても、ウミウシをギューとやってしまっても、自然は何も言いません(笑)だから夢中になれた・・それが「自由」な感覚だったんです。 幼少の頃か ら、私は学校から帰ると習い事の毎日で、忙しく過ごしていました。ピアノにバレエに 水泳、そろばんetc・・。それらが上手にできなくて、評価されたりするのがとっても嫌でした。自分に自信を失うきっかけにもなりましたね。 だから、自己肯定感が低かったんですよ。 習い事を強いられるのもとても苦痛でした。管理されるのが好きじゃないんですね。 学校を卒業して、マネキンの仕事を始めたので すが、自分で働いたお給料で自分の好きなことができるようになった時、自由になった!!と解放された気分を味わったのを覚えています。 仕事仲間も、バックパッカー など、好きなことをして生きている人たちばかりで、居心地が良かったです。自由な雰囲気が私には合っていたんでしょうね。
地球環境を治したい!
とにかく、私が生まれ育った北区に畑を作りたい! という想いがわたしのエネルギーです。自分が育った時の自然環境を、都会という空間の中でも取り戻したいんです。 田舎に移り住め ばいいことなのですが、 家族の事情で簡単に移り住むことはできません。 だから、今 ある環境の中で、できることをやる、 それが北区に畑を作ることなんです。 本当は 「環境」への問題意識があり、 畑作りを通して、地球環境を治療したい、という感覚 が強いですかね。 「環境」への関心ですか、きっかけはあるんですか? 子どもの頃、 喘息だったんです。いわゆる環七喘息ですね。 空気が汚れていて、前が見えなくなるくらいの時もありましたし、 とても苦しかったです。 あと、かつて畑や磯でたくさ んの生き物に触れていましたが、 今、子どもたちを連れてそのようなところへ行っても 生き物がいないんです。 悲しかったですよー。 生き物が激減してる・・・というのを肌で感じて、 環境問題を自分ごとに捉えることができたというのも大きいですね。 だから、壊れかけている地球をなんとか治したい! その方法の1つとして、都会に畑、 という活動につながっている感じです。
自由に遊べるクラインガルテンを目指す
土のある暮らしを実現する、ということで、 クラインガルテンで子どもたちが遊べる 空間を作ることです。 クラインガルテンとは、 ドイツで始まった、小規模な自給自足 農地のことです。 日本でも各地にありますが、小さな農地と小屋がセットになった区画がいくつか集まっているパターンですかね。 一般的には他人が立ち入れないように 柵などで囲われていますが、 私の理想は、そこを自由に子どもたちが走り回って遊んだり、 手入れや収穫を身近に経験できるようにすることです。
最後に
私は、四人子どもを産みましたが、 お産を通じて感じたことも今の私に大きく影響していると思います。 特に一人目のお産の時の破水は地球と一 体にある気がしました。 潮の満ち引きにお産はとても影響しますよね。 今、心や体の 問題を抱えて元気を失っている人が多いですが、 病んでる地球と一体なんだなぁってつくづく思いますね。 地球の元気を取り戻すことで、 人の元気も取り戻すことができる、ということですかね。
(聞き手: 海野純子)
告知!!告知!!告知!!
8月25日、古賀さんが長年関わっている都市近郊(大宮駅からバス)の畑で、「自然農作業体験と流しそうめん」のイベントがあります。
https://www.facebook.com/events/372140813499977/草取りと流しそうめんの会
北区で子どもの遊ぶ 場をつくる会 https://kita-asobo.jimdofree.com
クラインガルテンとは
非営利グリーンリンク https://www.facebook.com/groups/332815023953011/
Author:GLFP.JP
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